- グレース 椿宮-Grace Tsubaki-
壁をつくる人=傷つきたくない人
誰にでも、「踏み込みたいし望んでいるけれど、どうしても踏み込めない一歩」はあるのではないでしょうか。誰かがお膳立てしてくれても怖気づいてしまって、やはり一歩を踏み出せないことも。
そして、たいていの場合、そのために他人に誤解を与えてしまう不要な副産物まで生まれてしまいます。それを「壁」と言います。
傷つくことを恐れて、無意識に壁をつくってしまうことがほとんどです。
しかし、その過去の辛かった経験や未来への(想像の)不安のために、自分を守ろうとするあまり人に誤解を与えるまで壁をつくってしまっては、どんどん遠ざかってネガティブになるばかりです。
辛かった経験や先の不安は、「今、無い」ものなのです。
その「今、無い」ものをぐるぐると巡らせて壁を作り続けると、その壁は日に日に分厚くなったり高くなったり。
そういうとき、目の前の壁の端から回り道をするとか、誰かに手を引いてもらうとか、そういう策もあることすら壁で見えなくなってしまってます。でも、必ず、手を差し伸べていたり、回り道を教えてくれたり、その壁をぶち壊そうとしてくれている人がいるものです。
目の前の壁ばかり見て、壁に向かって話しかけてしまいがちになります。
差し伸べられている手を振り払い、教えてくれている道すら怖くて行けなかったり、壁をぶち壊す人に「壊さないで」と言っていたり。
誰が(何が)手を差し伸べてくれているのか、誰が(何が)道を教えてくれているのか、誰がその壁をぶち壊そうとしているのか、見渡してみることで視界が開けて勇気が湧いてくることもあります。
傷つきたくない思いは、誰にでもあります。
しかし、立ちふさがる壁の前で足踏みをしているのは、結果的にもっと傷つくことになりかねません。
勇気を奮い立たせることはもっと大変で疲れることかもしれませんが、傷つく傷つかないも自分次第なのです。
