- グレース 椿宮-Grace Tsubaki-
人が亡くなる(いなくなる)と景色が変わる。亡くなる命に対して-目的は自分が完璧にこなすことではない。
突然の別れは寂しく辛いものです。
人が亡くなる(いなくなる)と、その人が生きた人生の清算とともに、周りの人にとっても、その人と関わっていた歴史の清算が始まるように思います。
私は、友人・家族・親戚・元家族・猫たちとの別れを幾度となく経験し、そのたびに、亡くなった(いなくなった)人からの教えが増えていきます。
そして、その教えとともに人生観に変化が起きます。そのたびに、です。
亡くなった(いなくなった)瞬間から、見えている景色が変わります。
それまでと何ら変わりない景色が、全く違う世界にいるかのように変わります。
ときおり、ふと、私が亡くなった(いなくなった)とき、私は人にどんな教えを残せるだろうかと思うことがあります。
それは関係性や距離、立場によって人それぞれ違うと思いますが、ちょっとしたことでも何かを伝えることができたら人生万々歳だ!と思っています。
よく、「これをしてあげればよかった」や「もっと会えばよかった」など後悔のような思いを聞きますが、私は、そういったことがありません。
私は、できること以上のことをするからかもしれませんが、誰かが亡くなる(いなくなる)たびに「あなたも私も頑張った」それしかありません。
でも、理想通りにしようとは思ってませんし、それはできません。
理想を基準にすると疲弊してしまうことはもちろんのこと、いつしか理想を目指して完璧を自分にも求めてしまうので、理想は追いません。完璧は誰にとってもよろしくない、そう思っています。
その人がわだかまりない人生の最期になるように、優しい穏やかな気持ちでいられるように、ただそれだけ。
だから、その人に対して、完璧でなく不出来で、さぼったり手を抜いたり、足りないくらいで丁度いいと思っています。だって、目的は自分が完璧にすることではないから。
もし今、介護や病気の生命を抱えている人がいたら、ちょっと参考にしてみてください。
